会長からのご挨拶

 

 この度、全国肉用牛経営者会議会長に就任しました 中西 康一 でございます。

 弊会は、全国の肉用牛経営者による生産者組織で、創立から30年を超える歴史があります。自ら肉用牛経営の確立を目指す経営者相互の緊密な連携のもとに、技術向上及び経営改善の相互研鑽と共通利益の推進を図り、経営の確立・発展ならびに経営者の地位向上等に資することを目的に、肉用牛経営の安定と発展を目指して活動しています。

 さて、日本の食料安全保障の危うさを浮き彫りにしたウクライナ危機や円安の進行に伴う飼料や燃油、化学肥料などの生産資材価格の高騰は、収束の気配が見えず、長期化することが予想されます。一方で、牛肉の消費量は、物価の上昇による生活防衛意識の高まりや円安等の影響もあり、約 88 万トンに減少して推移しています。国際関係では、中国や台湾、ウルグアイなど6カ国・地域がTPPに加入を申請済みで、特にウルグアイは牛肉の輸出大国であるなど、食品の国産需要への影響にも注視する必要があります。

 このように肉用牛経営をめぐる情勢が大きく揺れ動く中、自らの肉用牛経営、ひいては畜産業の明るい未来図を描くためには、「経営者相互の緊密な連携」が必要です。同じ志を持つ肉用牛経営者の皆様、是非私たちと共に学び、行動していこうではありませんか。

 弊会が創立され30年を超えました。スタートした1993年当時とは時代も社会も大きく様変わりしておりますが、これまで私が携わってきた様々な経験を活かしながら、時代に対応した肉用牛経営の安定と発展のために微力ながら邁進してまいる所存であります。

 最後になりましたが、関係団体・機関の皆様の長年にわたるご協力に対し、改めてお礼申し上げますとともに、これからもご指導ご鞭撻いただきますようお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。

全国肉用牛経営者会議
会長 中西 康一